Mac星人が思うARTと芸術と美術とアート・・・

ART
アート
芸術
美術
・・・違いは??

有史以前から西洋で追及されてきた表現方法が「art」でそれが明治時代に日本に入ってきて、翻訳されて出てきたのが「芸術」だそうです。芸術は音楽、彫刻などがあってその中のひとつが「美術」、またリベラルアーツ(人間を束縛から解放するための知識や、生きるための力を身につけるための方法。)から広まった和製英語が「アート」なんだそうです。

ART」とは

Mac星人は学者でもなんでもないので、ざっくり調べてみました。
なんでこんな面倒なことを考えたの??って聞かれそうなんですが。
それには訳があってこれを理解していかないと、これからの芸術家人生?!が出発できないので・・・

ARTの語源

ARTの語源は、ギリシャ語の「テクニー」で、ARTは訳語のラテン語の「ars」が元で、手で作られたもの全般を指していました。その「ars」中に「リベラルアーツ」というのがあって、それが明治以降に日本にも渡ってきました。

ARTの歴史

西洋美術史を紐解くと、最初は洞窟壁画が最初に登場します。紀元前数万年のスペインのアルタミラやラスコー洞窟壁画などが有名です。

またグッと近づいて、メソポタミア文明やエジプト文明の中でも壁面を彩った美術があります。さらにギリシャ芸術。クレタ文化やミュケナイ美術は、基本的には土器や青銅器、鉄器または建物などの装飾系の美術と壁画や彫刻、彫塑が発達していきます。

ローマ時代には「エトルリア美術/ローマ美術」(紀元前500年頃)があって、文明が勃興し、激動の戦闘時代だったので、神話ではなく人間臭い彫刻や戦闘シーンを彫塑や絵にしました。陶器などの他、コンスタンティヌスの凱旋門とか、ローマのコロッセオなど、独創的な建築なんかも有名です。

その後、絵画や彫刻などはキリスト教を広めるたのキリスト教美術が1500年もの間続きます。
キリスト教美術はルネサンス時代を迎え変わっていきます。
ルネッサンス時代は、ダ・ヴィンチ、ラフェエロ、ミケランジェロなど有名な芸術家が登場しました。そこから絵画は貴族絵画に進みます。マニエリスム美術、バロック美術(フェルメール、レンブラント、ベラスケスなど)ロココ美術などにすすみます。
ここまでのギリシャからロココまでの美術は皇帝や王様に献上されたり、王様の命令で絵師??(芸術家?ではなかった)が作ったもので、建築物を装飾するものだったり、王様の権威の象徴だったりでした。キリスト教美術も布教のための教義の絵だったり、教会を装飾するものだったりしました。

その後、イギリスで起こった産業革命の影響でARTは人の手で作ったものの全てから、ギリシャ語の「テクニー」のTechnology(テクノロジー)が実用性の部分として、ARTから分離していきました。

つまり実用的でない見た目の形を追及していくものがARTになりました。それが1700年頃ってことはざっと300年前のことです。ARTというのは長い長い歴史をかけて出来上がってきたものだということがわかりますね。その長い長い歴史を内蔵しているのがARTと思えば、単純に絵を描けばARTなんだなんて思えなくなりますね。勉強してみるものです。

「芸術」とは

芸術=『ART』ではない

ここでは「芸術」の話になって、日本文化・歴史に目を向けることになります。『ART』の日本訳が『芸術』ではありません。
日本に、この西洋美術のテクノロジーと分離した「ART」が入ってきたのは明治維新、文明開化頃です。ではその明治以前の日本画などの日本美術は、「ART」じゃないの??ん?
実はARTが日本に伝わるまで、工芸と美術は区別をあまりしていませんでした。生活を彩る工芸品と絵画は一緒でした。つまり生活をしていく上の装飾品でした。見事な茶碗や、螺鈿細工、仏教画や屏風、襖など、工芸品で、古い意味での「ART」に近いかも。世界中の伝統工芸と同じです。テクノロジーと分離した「ART」とは別物でした。
日本に西洋のテクノロジーと分離した「ART」が入ってきたのは明治維新で、西洋では写真技術が写実主義から印象派が盛んになるようなそんな時期でした。

1867年(明治元年の1年前)に、ヨーロッパはパリで開かれた万国博覧会に、日本はたくさんの工芸品や美術品を出展しましたが、「ART」の概念がなかったので、評価は低かったのですが、一つ「浮世絵」は印象派の人たちに大きな影響を与えました。日本は「ART」をどんどん取り入れていきました。「ART」や『リベラルアーツ』が入ってきて、
『リベラルアーツ』を『芸術』と日本語訳しました。
要は『ART』と『芸術』は別です。

「美術」とは

日本では芸術に関係するものを、いろいろ分離、体系化しています。

・文芸
・美術(建築や陶芸、華道、書道、工芸、ランドスケープ等を含む)
・音楽
・総合芸術(舞台と映像)
・デザイン
・その他(サブカルチャー、漫画とかイラストとか)

上述の「ART」と、「アート」はありません。

「アート」とは

「アート」。

いろんな「アート」があります。レジンアート、チョークアート、ネイルアート、ラテアート等々・・・

アートはまだ分類されていなくて、体系化もされていません。ARTの略でもありませんが、今時、ARTの日本語としてごちゃ混ぜに使われています。和製英語です。つまりここ30〜40年で本質とは違ったアートが使われています。

「ART」と「アート」は別物です。

大西和子がどこに向かっていて、どうなりたいのか、を明確にしたいためにまとめてみましたが・・・・

もし間違っていることがあれば、お知らせください。

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